統一的な基準による財務書類の公表について
■背景
現在の地方公共団体の会計は、「現金主義・単記簿記」方式を採用しており、1年間にどのような収入があり、その収入を何にいくら使ったかを明らかにするのには優れていますが、どれだけ資産を持ち、どれだけの負債(借金)があるのかといった情報を把握することはできません。
そのため、総務省は平成27年1月に「統一的な基準による地方公会計の整備促進について(通知)」を示し、地方公共団体が自ら保有する資産・債務の実態を把握し、情報開示を徹底することなどを目的に、「発生主義・複式簿記」方式による企業会計的手法を用いた財務書類を作成し、公表することを地方公共団体へ要請しました。
このような動きに合わせて、平成28年度決算より桜井宇陀広域連合の財政状況をより理解していただくために、企業会計的手法を取り入れた総務省が示す統一的な基準による財務書類を作成し公表しており、今回令和3年度決算に係る財務書類を公表します。
● 公表財務書類 (1)貸借対照表 (2)行政コスト計算書
(3)純資産変動計算書 (4)資金収支計算書
● 作成基準日
作成基準日は、各会計年度の最終日としました。なお、地方公共団体に設けられている出納整理期間(翌年4月1日から5月31日までの間)の収支については、基準日に終了したものとみなし取り扱っています。
● 作成の対象となる範囲
桜井宇陀広域連合の一般会計等(一般会計、ふるさと市町村圏基金特別会計及び介護保険特別会計)としています。
■貸借対照表(B/S)とは
貸借対照表は、基準日(3月31日)時点における桜井宇陀広域連合の財政状況(ストック)を明らかにすることを目的に作成しています。
貸借対照表の借方(左側)には行政サービスを提供するための資源である資産を表示し、貸方(右側)には将来返済す義務のある負債及び資産から負債を差し引いた純資産を表示しています。
■行政コスト計算書(P/L)とは
行政コスト計算書は、本年度の桜井宇陀広域連合の費用・収益(フロー)を明らかにすることを目的に作成しています。これは、企業会計における損益計算書に相当します。
ただし、損益計算書においては収益と費用の差額である純利益(純損失)を表示するのに対し、行政コスト計算書においては、行政サービスの提供に要したコストの内容を表示しています。
■純資産変動計算書(N/W)とは
純資産変動計算書は、本年度の桜井宇陀広域連合の純資産及びその内部構成の変動を明らかにすることを目的に作成しています。 これは、企業会計における株主資本等変動計算書に相当します。
■資金収支計算書(C/F)とは
資金収支計算書は、桜井宇陀広域連合の資金収支の状態を明らかにすることを目的に作成しています。これは、企業会計におけるキャッシュ・フロー計算書に相当します。
ただし、資金収支計算書では、資金収支を業務活動収支、投資活動収支及び財務活動収支に区分して表示しています。